公務員と法律って関係あるの?
名古屋市職員の鵜飼です。
前回の投稿で、私が考える名古屋市職員の仕事の「本質」として、
法令を執行する。
名古屋市の価値を高める。
この二つを挙げさせてもらいました。
今日は、前者の法令を執行する。について書きます。
私は名古屋市職員になる前は、
行政職員がこんなにも法律と関わりの深い仕事だとは、まったく思っていませんでした。
名古屋市は当時、事務職については、行政一般、法律、経済の3つの試験区分があり、
私は法律枠で受験したので、憲法、民法、行政法と、法律の勉強は重点的にしていました。
でも、それは試験科目にそういうものがあるから仕方なく勉強しただけです。
きっと公務員試験のために同じように法律の試験勉強をしておられる皆さんも、
きっと同じ感覚でおられると思います。
ただ、今となっては、なぜ試験科目に法律があんなに含まれていたのかよく理解できます。
ズバリ、行政職員は、法律職です。
程度の差はあります。
でも、行政職員で「自分の仕事は法律とは関係ない」という人はゼロです。
(たまに、関係ないと本気で思い込んでいる人もいますが…)
ピンとくるでしょうか。ピンとこないのではないでしょうか。
少なくとも、受験をしていた時代の自分であれば、ピンと来なかったと思います。
そういう方は、「三権分立」のピラミッド。あれを思い出してください。
我が国は、法治国家であり、立法府、司法府、行政府のそれぞれが、法に関わっています。
その中で、行政府の役割は、法を執行することでしたね。
その部門の職員となることは、法を執行する仕事に就くということなのです。
法を知り、理解し、
そこに書かれていることを現実のものとするためには何が必要かを考え、
実際に頭と手足を動かしていくのが、行政職員の仕事なのです。
ちなみに私の今の仕事で言いますと…
農地法
農業振興地域の整備に関する法律
農業経営基盤強化促進法
特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律
市民農園整備促進法
農業委員会等に関する法律
都市農業振興基本法
都市計画法
生産緑地法
租税特別措置法
民法(特に契約や相続関係)
パッと思いつくだけで、これくらいの法律と仕事で関わっています。
農地法を始めいくつかの法律については、まさにその執行に関わっています。
ちなみに、こうした個別のジャンルの法以外にも、
地方自治法、地方公務員法、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法といった、
そもそも地方公務員として働く場合には必ずついてまわるようなものもあります。
とにかく、右を向いても左を向いても法という世界なんです。
ただ、結局のところ法を執行するって言われても、ピンと来ないですよね。
「法律って弁護士とか裁判所とかの話じゃないの?死刑執行とか?」的な。
次回は、もう少し具体的に書きたいと思います。
今日はこれまで。
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