公務員を伝えるBLOG

こんばんは。現役公務員キャリアサポーターズ、代表の鵜飼です。

今回は、昨年6月に名城大学社会連携ゾーンshakeにて開催した、サポーターズ初の公開イベント「第1回公務員☆ナイト」のご報告をさせていただきます。

とはいえ、実はこのイベントについてはすでに某facebookページにて開催報告をさせてもらっていますので、リンクを貼らせていただきます。

この回について、とにかく申し上げたいのは、

人がこんなに来てくれたという奇跡

これに尽きます。有難いとはこのことです。

反省点も多くありましたが、現役公務員キャリアサポーターズの原点となるイベントでした。ご参加くださった皆様、ありがとうございました。そしてもし、この投稿を見てくださっていたら、「公務員☆ナイト」は皆様のおかげで進化を遂げておりますので、ぜひまたお越しくださいとお伝えできればと思います。


現役公務員キャリアサポーターズ代表の鵜飼です。

前の記事からずいぶん期間が空いてしまいました。

この間、活動としては色々と進めていました。本当に多くの方と出会うことができ、いろいろなインスピレーションと経験値をいただきました。平成29年4月から初めてもうすぐ1年ですが、サポーターズの目指すべき姿もより明確になってきたと感じています。

そんなわけで、今回から数回は、ひとまずブログの「再起動」ということで、それらの活動をご紹介していきたいと思います。

取り急ぎ、これまでの活動は現役公務員キャリアサポーターズのFacebookページからご覧いただけますので、リンクを貼らせていただきます。

https://www.facebook.com/genekikomuin/



あなたと、わたしと、すべての行政と、世の中のために。

現役公務員キャリアサポーターズ 鵜飼

こんにちは。サポーターズ代表の鵜飼洋一郎です。


インタビューその1インタビューその2に続いて、今回が最終回です。

途中参加の学生さんが増え、インタビュアーの空回りも回転数を増していきます。さて、結末はいかに?


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(うかい)

今日はありがとうございます。今の時間までこんなような話をしてたんですけど、安定、地味、楽そう、暇そうって話とか、モテそうとか、何やってるかよく分からないとか。モテそうって、男子が公務員限定の婚活とかあるらしいですね。

でも、ちょうど「公務員って言ってもいろいろあるよね」って話をしてたところなので、公務員になんとなくなりたい人もさることながら、公務員となんとなく結婚したい人ってのも大丈夫なのかなって思ったりしますけど。ちなみに皆さんは、民間とか公務員とか。


(Cくん)

まだこれから。


(うかい)

そうですか。イメージは、ってのはこんな感じなんですけど、あと、会ったことがある公務員って話は、学校の先生もそうだねとか、議員さんとかもそうだね、みたいな話をしていたんですよ。公務員のイメージとか、あと、そもそも公務員のことをあまり考えたことがないとかでもいいんですけど、何かありますか。


(Cくん)

あまり考えたことが…。


(うかい)

……ですよね。

就職活動が本番に入ると、公務員を意識するようなこともあるんじゃないかなと思うんですけど。もしかしたら今後、公務員ってことも考えることがあるかもしれませんけど。皆さんは、今までに公務員に会ったことがあるとか、話したことがあるとかは。


(Cくん)

警察官に。


(うかい)

警察官、何か、捕まった? (笑)


(Cくん)

(笑)自転車の検問で。


(Aさん)

私もやられた。「本当は5万だよ」って言われた。ライトが壊れて付けれなかった。


(うかい)

個人的にはそういう「本当は」とか言う個人的な裁量はよくないと思うけども。


(Cくん)

あ、ここに来るときにも誰か捕まってましたよ。反対側の横断歩道で。


(うかい)

関わりあいのないように。

公務員に会ってあんまり気分良くなることがあった人って少ないのかな。

市役所とかで住民票とか取ったことは。


(Cくん)

ああ、案内係の人とか。説明が下手くそで。「ここ行って」とか「あの辺で」とか。

「あの辺」ってどこだよって。


(うかい)

それは「わたくしご案内しますので、こちらにどうぞ」って言うのが普通だと思いますけど。ただ、役人は色んな人がいまして、程度の差でもありますけど、ひとつ「首にならない」というのがありまして。どうにも仕事ができない人を首にすると、ニュースになるくらいで。分限免職。


(Bくん)

そういうところも、安定ってことなんですかね。


(うかい)

確かに、でも、この先も首にならないかというと、そうでもないかもしれない。社会に出るという言い方は好きではないんですが、社会に出る、就職すると、役人と関わる場面もしばしば出てくるかもしれませんので、今後、いろんな公務員に会われるかもしれないですけど、とにかく色々な公務員の仕事があるということを憶えてもらっていたら、いいかもしれないです。


(うかい)

あと、公務員ですけど、就活との関係では。


(Dさん)

公務員、向いてないだろうなって。


(うかい)

それは、どの辺が。


(Dさん)

うーんと、スリルがなさそう?安定しすぎてる?


(うかい)

それはどういうイメージ。


(Dさん)

私のイメージでしかないんですけど。ノルマとかがなさそうなので、伸びしろがなさそう。

私が伸びなさそう。


(Aさん)

華やかな職業が好きだよね。花形職業。あなた。


(Dさん)

あーでも、一日中座って、ってのは向いていないので。動いていないと。


(うかい)

○○くんは、就活は。進学を考えていたりとか。


(Bくん)

あー、就活だと思います。


(うかい)

公務員を選ぶということはあるだろうか。


(Bくん)

現時点でないような気がします。なんとなく。


(うかい)

なんとなくの正体ってのは、ありそうですか。


(Bくん)

まず勉強量が多くて。

あれ、ついていけない。


(うかい)

公務員ってよくわからない勉強をいっぱいしなければならなくて、試験に受からないとなれないもんですから。逆に、試験に受かればなっちゃえると。なっちゃって、採用が決まるとゴールだ!って感じの人が少なくないんですよ。

安定、あと給料も、恐ろしくもらっているってイメージのある人も多いんですけど、私の手取り、税込みで○○万円くらいなんですよ。思ったよりは多くないでしょ。あと、楽そうだと思って入ったら、思ったより楽じゃなかったとか。あと、僕、いちばんブラックだったときは年に1100時間くらい残業があったりしたときがあったりとか。まあでも、時期的にもどういう時期に皆さんにこういう話をしていけばいいいとか分からなかったんですけど。


(Dさん)

たぶん、夏前くらいですよ。公務員って。始めるの。


(うかい)

民間と公務員の話って、夏ぐらい?いつ頃民間って決めました。


(Dさん)

私は、はなから民間のつもりだったので。

公務員の授業があったんですけど、それを受講していないと公務員志望にならないので。


(Aさん)

あれ、一応春休みからあったよね。


(うかい)

2年の春休みに、何を基準に、公務員にって決めてるんでしょうね。

公務員って、進路選択でちょっと特殊だと思うんですよね。民間の就職活動と比べて。民間って、なぜわが社を選んだんですか、みたいなことをしつこく聞かれて、そういうのを繰り返していく中で自分の適性とかを考えていくみたいなところがあるんですけど、公務員はそういうことを一切考えないで試験が受けられるので。2年生の終わりぐらいで、何を基準に人生を決めるような選択をしているのかというと、それはどういうことなんでしょうね。

そろそろタイムアップなんですが、何か、ぶっちゃけた話を役人に聞いてみたいということがあれば。


(全員)

公務員についてあまり知らないので、

聞きたいことと言っても特にないです。


(うかい)

じゃあ、意外な生態とかを言った方がいいのかな。話のネタ的な。まあでも、時間もありませんね。すみません。今日は、ありがとうございました。僕もこの先どんな活動をしていくか分かりませんが、公務員のことで何か困ったことがあったら言ってください。ありがとうございました。



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約45分程度ですが、貴重な体験をさせてもらいました。ご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。


このインタビュー、たくさんの気付きを頂いたんですけど、私がこれを書き起こしていていちばんストレートに自分に対して感じたことは、

「公務員、公務員って、ああもう、自意識過剰だなあ」

ってことです。


ここは、公務員が、と言っていいのか、単に私が、と言っていいのかそこはちょっと自信がありませんが、

普通の人が普通に生きてて、別に公務員がどうのこうのって感じるタイミングなんて無いですね。

ただ、その半面、そうは言っても「公務員ってこんなの」みたいなイメージが全くない人もいないようにも感じます。


公務員なるもの、不思議なカテゴリ、不思議なワードです。


あと、やっぱり

公務員を目指す=膨大な受験勉強

をしなければならないという採用慣行は、公務員社会に今となっては影を落としていると感じました。例えば国家公務員総合職で天下国家を動かしていってもらうようなジャンルはそりゃあちょっと別ですが、今回お話を聞かせてもらった学生さんたちも、

試験制度が違ってたなら公務員を目指してくれたかもしれないのになあ

と思うと、これは残念な話だと思います。


公務員試験が、ああいった内容で人材の何を測ろうとしているのか、というのも大きな問題ですが、もっと大きな問題は、「この難しい筆記試験で点数取れるような人を私たちは採用したいですよ 」という暗黙のメッセージを発信していることにあるように思うのです。

あの種の試験に強い人や、安定志向の強い人が、それこそ2年生の春休みごろから先駆けて試験勉強に取り組んで、そうじゃない人は公務員に関わってもらわなくてOKですよ、というメッセージを事実上強烈に発信し続けているというのは、

いったい、行政の人材をどうしていきたい仕組みなのか、自分はよくわかりません。


今日は、これまで。

こんにちは。サポーターズ代表の鵜飼洋一郎です。

さて、今回も前回の投稿に続き、「学生さんに、公務員についてどう思っているのか聞いてみる」という、今から考えるとインタビューされる側からしてみたら「よく知らない人に『俺のこと、どう思ってるの?』って問い詰められた」ような、相当申し訳ないようなインタビューの書きおこしを掲載させてもらいます。

さて、お話をお聞きする中で「地方議員って公務員ですか」という、「学生さんは公務員の世界や制度は、そんなに知らないんだろうな」との先入観があった私からすると、とても意外な発言が飛び出しました。


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(Aさん)

地方議員って公務員ですか。


(うかい)

はい、そうです。会ったことありますか。


(Aさん)

あります。○○さん。


(うかい)

どういう議員の方ですか。市議とか、県議とか、国会議員とか。


(Aさん)

あ、市だと思います。

私の家によく来てました。


(うかい)

よく来てたんですか。


(Aさん)

来てました。


(うかい)

何をしに来てたんですか。


(Aさん)

選挙。たぶん選挙。

いや、普通に家に上がり込んでお茶してた。

あと学校のPTAに来てたりとか。


(うかい)

市議さんは色々やってますね。市議だからやるとか、地域密着ということでやるとか。


(Aさん)

卒業式とかコメントしてた。


(うかい)

ああ、来ますよね。


(Aさん)

「どうした、どうした」みたいな。「卒業式のおばさんが来た」とか。


(うかい)

議員の方は特別職といいまして、一般職と特別職というのがありまして、いわゆる選挙で選ばれたりだとか、通常の採用で選ばれたりしていない人は特別職。

公務員って言うと行政職員が思い浮かべられることが多いですが、色々な方がいます。

ただ、なぜかひとくくりに「公務員」とよく言われるんです。

民間の人に、「民間の人のイメージありますか」って言うことはないと思うんですけど、なぜか公務員だとその質問が成立するんですよ。公務員って300万人とかいるんですけど、いろんな職があるのに「公務員」って呼ぶと何かわかったような気になっちゃうことに僕は興味があるんですよ。


(Aさん)

公務員受験する人って公務員だったらなんでもいいやってなるじゃないですか。併願して。


(Bくん)

確かに。


(うかい)

そんな決め方で人生決めて大丈夫かって思ったり。


(Aさん)

警察官とか市の職員とか、

全然違うことになるじゃないですか。


(うかい)

そうなんですよ。試験の難易度的な話で言うと警察官を併願したりとかってあるんですけど。どうしても受からなきゃって思うと、そういう選択もあるんですけど、

それで受かって幸せになれるかって言うとね。


(Bくん)

なんとなく安定のイメージとか。

暇そうとか。


(Aさん)

ちょっと地味だよね。

静かで地味な感じ。


(うかい)

地味。ちなみに名古屋市の職員は何人くらいいると思いますか。社員。


(Aさん)

100ぐらい?


(Bくん)

200?


(Aさん)

でも何人いるんだろうね。


(うかい)

市の職員は、2万人おります。


(Aさん)

えっ!ヤバい。


(うかい)

2万人おります。2万5千人おります。


(Bくん)

それが市役所にいるんですか。


(うかい)

違います。市役所の建物じゃないところで働いています。


(Bくん)

そういうことかあ。


(うかい)

消防もそうですし、例えば、道路って使ってると日々壊れていくんですけど、そういうのをパトロールして直していくとか、土木事務所ってあるんですけど。あと、区役所とか。区役所でちょっと大きめのところとか、ちょうど200人くらい。


(Bくん)

そこも合わせてか。名古屋市役所って言って、あの市の建物の中かなって思って。


(うかい)

中だとどれくらいなのかな。でも、僕の課でも30人くらいで、ひとつの課で6課くらいあって180人として、それが庁舎で10階くらいで1800人。庁舎が三つあるから5000人くらいとかいるのかな。


(Aさん)

あ、私の友達が来るみたいなんですけどいいですか。


(うかい)

それはもう全然。来ていただけるんであれば僕は嬉しいです。



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インタビューなのに、お前がしゃべりすぎだろ!(すみません)

今回、やり取りをさせてもらってひとつ思ったのですが、公務員のイメージの定番である「暇そう」についてですが、これは本当に暇そうにしている方々も相当数いるかと思いますので一概には言えませんが、

「何をやっているのかわからない」

から来ているところが大きいんじゃないかと思うんです。


たとえば住民票の写し。申請書書いて、呼ばれるまで待って、呼ばれました、300円です、みたいな動きについて、一般の市民の皆さんはそこでどういう意味合いの何が行われているのか全く分からないと思います。この住所と名前を書いた申請書を渡して、それに対応する書類が出てくるまで、何をそんなに時間をかけることがあるのか、いや、時間なんかかからないだろう、暇なんじゃない?って感じで。


例えば、ファミレスでハンバーグ頼んでもう30分も待ってるのに出てこないって時に、

「ハンバーグ一つ出すのに何を30分もかかってるんだ!」

って思うとこの店ダメだなって思っちゃうのと同じ話…なのかな、よく分からなくなってきました。


しかし、私もかつて選管職員として選挙事務に関わっていましたが、市民の方から、

「投票なんてインターネット使って家から投票できるようにすればいいのに、なんでそういうことが市民のためにできないんだ」

というようなお叱りをしばしば受けました。それは行政からしたら色々な理由があって当然にダメでしょうという話なんですが、市民の方からすると、「なんでこんな簡単なことができないのか」と思うわけです。


じゃあこれを何とかしたいからと言って、役所の専門性の塊みたいな様々な仕事を一般市民の方に余すことなく理解してもらおうというのはナンセンスですね。でも、役人が市民の皆さんとの関わりの中で一つ一つの所作を、できるだけ丁寧にするのって、こういう点からしても大事だと思うのです。


しかし、第2回は、やっぱり私の一人語りが多くて面白くないですね。パンチのあるコメントをたくさんもらえたという点ではよりインパクトのある次回、最終回に続きます。

こんにちは。名古屋市職員の鵜飼洋一郎です。


これまで、私が公務員についてお伝えしたいことを書く「公務員を伝えるBLOG」と、公務員の仕事を知るうえで参考にしていただきたい書籍を紹介する「公務員を知る文庫BLOG」の二本立てでやってまいりました。


しかし、

そろそろ口だけじゃなくて行動をしないとね、

ということで、今回から「公務員、街に出るBLOG」というシリーズ(?)をスタートさせていただきます。


こちら、私がどなたかに会ってお話をお聞きしたり、イベントなどでお話をお伝えしたり、

とにかく役所の外に出て何かしました

という時に、それをお伝えさせていただきたい。そんな風に思っています。


さて、前置きはこれくらいにして、今回は、NAGOYA×FOREVERさんの多大なるご助力のもと、

現役大学生の方に「公務員ってどうですか」

という、ざっくりすぎるほどざっくりとしたテーマでインタビューをさせて頂きましたので、こちらをほぼ全文書き起こしでお伝えしたいと思います。


…ほぼ全文、書き起こしました。

役人は、議事録が好きなのです。

「ほぼ」の部分は、ご協力いただいた学生さんにご迷惑が掛からないようにという点で、丸めたとかそういうのです。特定とか、良くないですので。




(うかい)

今日だいたいざっくりお聞きしたいんですけど。

学生さんは「公務員ってどういうもの」って思っているのかなと。

公務員って、○○っぽい、とか。

公務員って、どんな感じの人たちだと。

それとか、今まで会ったことのある公務員っていますか。


(Aさん)

私は○○市役所で働いている人とか、あります。


(うかい)

それってどんなご縁、どんなルートなんですか。 


(Aさん)

囲碁仲間です。


(うかい)

なるほど!他には。


(Aさん)

他の公務員の方ですか。


(うかい)

今の方の話でもいいです。


(Aさん)

イメージとしては、とにかく勉強しなければならないと。

知り合いが公務員目指してて、ずっと勉強していて、病みそうでした。

っていうか、病んでました。

某専門学校に通っていて。


(うかい)

確実にやろうと思うと、専門学校が必須というか。僕も通っていたんですけども。


(Aさん)

公務員って言っても、たくさん種類ありますよね。消防士とか。

公務員って言っても、そっちはたぶん市役所とかと比べて、なりやすいって聞きました。


(うかい)

筆記試験難易度的には違いますね。

たぶん消防って、市町村職員だと思うんですけど。あと警察官とかも難易度は。


(Aさん)

あと、女性に人気の職業ってイメージがありますね。

「公務員なんですかー」みたいな。


(うかい)

ああ、モテるってイメージの方。


(Aさん)

そう、モテる。


(うかい)

フューチャーセンター(※)って、元公務員の方がいらっしゃっていますよね。

※「名古屋フューチャーセンター」のこと。キャリアコンサルタント(という表現に収まりきらない方ですが)の柴田朋子さんが主宰する、とっても懐の深いなんでもやってよさそうな、すごいあつまり。


(Bくん)

△△市役所の方とかいますね。あと、警察官の方がいます。

なんか、イメージ的には、たまに用事とかあって市役所に行ったりしたときに、

窓口とかの人を見たりすると暇そうだな

って雰囲気が漂っていたりするときが。


(Aさん)

あるある。


(Bくん)

結構、友達とかと話をしていても、

「暇そう」とか「楽そう」とか、

「何やってるのかよくわからん」とか。

定時のイメージ。あと、安定。


(Aさん)

そうそう、安定。あと、最近のニュースで「10年以内に消える職業は公務員」とか。

何年以内だっけ。そういう。


(うかい)

ああ、AIに取って代わられるとか。


(Aさん)

あと、結構、

公務員の講座、とってる人がいますよ。大学の。

大学がめっちゃ力入れている

のかなって、公務員。


(うかい)

大学はやっぱり、公務員が就職先で多いと得点になっていると思うので。

就職関係の成績は大学の存亡に関わってると思うので。授業であるんですか?


(Bくん)

別枠で、教職みたいな感じで。


(Aさん)

あー、教職。教職もあるけど、

公務員は特別講座で
お金払わないといけない。

うちは。予備校みたいな。


(Bくん)

そんな感じですね。


(Aさん)

自分は取ってないからよくわからない。特別講座か、何かしらのそういう枠がある。


(うかい)

会ったことのある公務員って話だけど、学校の先生とか実は公務員。あの人たちも。色んな種類の人が公務員だったり。


(Bくん)

忘れてた。


(Aさん)

確かに。それこそ、教職取ってたことある。


(Bくん)

そしたら意外と会ってるのかな。


(うかい)

ただまあ、学校の先生は公務員のイメージかっていうと、あれはあれで、「学校の先生」ってイメージなので。


(Bくん)

「先生」ってイメージです。


(Aさん)

地方議員って公務員ですか。



まさか学生さんから「地方議員」なるワードが出るとは!?

次回に続きます。

こんばんは。名古屋市職員の鵜飼です。


今日は、

「法令と公務員、レシピと料理人」

というお話をしてみたいと思います。


公務員(正確には行政職員)の仕事は、「法を執行すること」、そして特に自治体職員の場合は、これに加えて「自治体の価値を高めること」の二本柱から成り立っています。


これに結果的に関連しているのかもしれませんが、一般の方が持たれる公務員の仕事のイメージのひとつに、「決まったとおりにやるだけ」「決められたことをやるだけ」というものがあるように思います。


前回書かせていただいた、「市民課で住民票を出してる人」も、そのイメージと重なります。

で、「あんな仕事、バイトで十分」「誰でもできる」「高い給料は不要」といった批判がされる場合もあると思います。


あの仕事がバイトで十分なのか、誰でもできるのか、高い給料は不要なのか、それを私は判断する立場にありませんが、「決まったとおりにやるだけ」「決められたことをやるだけ」というお話について、今回は「たとえ」を使ってお話させていただこうと思います。



突然ですが、

皆さんは、料理はされますか。


私は、そこそこ、します。というか、してました。



昔はNHK出版の『今日の料理』を買ったりして、「やっぱりオレンジページとかレタスクラブはレシピがチャラいな。今日の料理、一択。おれ、わかってる。」などと気持ちの悪い中二病をこじらせていたりもしましたが、結婚して奥さんが料理を担当してくれるようになった今は、たまに昔のうろ覚えでテキトーに何か作ったり、ググったりクックパッド見てテキトーに何か作ったり、まあ何にしろテキトーにやるような感じです。




料理って、レシピがありますよね。

カツ丼のレシピです。ググってみました。


とんかつを「市販のもの」で書いてくれるあたり、いいですね。

(よく見たら、オレンジページですね!)

これくらいなら、今の僕でも作れそうです。



では、こんなのはどうでしょう。


トムヤムクンのレシピです。初めて見ました。


お水、エビ、わかります。


フクロダケ、エシャロット、レモングラス聞いたことはなくはない。


ナンキョウ、パイマックルー……





パイマックルーはご家庭にない!




というか、トムヤムクンなんてちゃんと食べたこと、ほとんどないですから、ナンキョウとパイマックルーを手に入れて、レシピ通り頑張って作ってみたとしても、それが本当に「レシピ通りできた」のか、判断がつきそうにないですね。




あーあと、そういえば、オムレツ。


あれ昔からなんとかならんかって練習してるんですけど、フライパンのヘリでくるくるとまとめてくのが、どうしてもうまくできないんですよ。なんか、手首のあたり、トントンするようなやつ。どうやったらできるんですかね。




そうなんです。


レシピがあったとしても、だからと言って、即座にレシピ通りの料理が魔法のように現れるわけではないんです。当然ですが。



おいしい料理、ちゃんとした料理ができるかどうかは、料理をする人の腕にかかっているわけです。


このレシピと料理、料理人の関係、私は、法令と行政サービス、公務員の関係と同じだと考えます。


我が国は法治国家です。


法治国家は、社会を動かすのは法であり、その法は民主主義のルールの中、立法府である国会で定められます。法令の「令」は、政令で、これは行政府が定めるものですが、法に準じた性質を持っていて、やはり社会を動かすのに必要なものです。



ただ、「法令を定めました」というだけでは、それはただの文字にすぎません。これを、現実のものとして形にし、サービスや規制として国民・市民のもとに届ける営為がなければ、何ひとつ社会を動かすことはないのです。



この具体的なプロセスを担うのが、行政の組織と行政職員なのです。


どんな素晴らしい奇跡のレシピがあっても、料理する人がいなければ、その料理はだれの口に入ることもないのと同じで、民主主義のプロセスで最高の法律が打ち立てられても、これに血肉を与えて、具体的なサービスや規制として形にする行政組織と行政職員がいなければ、その法令は現実の社会を変えることはないのです。


さてここで、最初の話、「決められたことをやるだけなら、誰でも同じ」の話に立ち返りますと、「レシピがあるなら、誰が作っても同じ料理ができる」ってことはないですよね。パイマックルーがどんな食材かも知らない私は、本場のトムヤムクンは作れません。フライパンの技術が未熟な私では、フワフワでスベスベのオムレツを作れません。同じことです。


実は私は、行政の仕事について「レシピと料理人」のイメージを持つようになってから、ようやく自分のやっている仕事に、具体的な誇りを持つことができました。


法令にもいろいろあります。どう考えてもこのレシピおかしいんじゃないか?って首をかしげるようなものもあれば、難解、複雑怪奇で読むだけで気が狂いそうになるようなものもあります。


でも、とにかくわたしたち行政の仕事がなければ、あらゆる法令は誰の手元にも届かないんですね。だったら、レシピがおかしいんだったら、法令の目的と主旨を損なわない限りで、運用でアレンジしてまともな味に仕上げるのが仕事だし、難解、複雑怪奇な法令でも岩にかじりついて読み解いて、その「幻のレシピ」を社会にお届けしたろうやないかい!と、気合を入れて取り組むのが仕事です。


こういう感覚は、地方公務員と国家公務員で、けっこう違いがあるんじゃないかなと思います。我々市町村の人間は、生粋の料理人のようなところがあります。目の前にお客さんがいるわけですから、自分の能力を使い尽くして料理を作り続ける。


一方、国家公務員の方は、料理研究家のようなところがあるのかなと。つまり、レシピを作ったり、場合によっては変えたりする場所に近いところにいらっしゃる。まあ、これは想像の域を超えませんが。


都道府県の方々はどうでしょうか。もしかしたら、チェーン店(市町村)のエリアマネージャーのような側面もあるのかもしれません。我が名古屋市は人口230万人の政令市なので、職員数もいますし、ある種、一定の事務処理能力もありますが、人口の桁が二つ違うような小規模な市町村さんだと、当然職員数も少なく、でもラインナップとしては基礎的地方公共団体として同じ行政サービスを市民に提供しなければなりません。そこに手厚いサポート(指導)をするのが、都道府県さん。まあ、これも想像ですけど。


とりとめがなくなってきましたが、公務員を目指される方は、「楽そうだから」「安定してそうだから」という話もそれはそれでとても大事ですが、「行政職員がいなけりゃ、法令はただの文字!自分が調理してやるぜ!」なんて志を抱いて公務員受験をしてみたら、きっともっと楽しいんじゃないかって思いますよ。


あと、このブログは未来の公務員さんに向けて書いてはいますが、もし現役公務員の方で、これを読んでくださって、かつ、「行政の仕事を誇らしく思っていいのかしら」という、かつての私と同じ悩みを抱えた方がおられたら、ぜひ私と一緒に、誇らしく思っていただけたら嬉しいなと思います(笑)。


今日はここまで。 

名古屋市職員の鵜飼です。


前回の投稿で、私が考える名古屋市職員の仕事の「本質」として、

法令を執行する。

名古屋市の価値を高める。

この二つを挙げさせてもらいました。


今日は、前者の法令を執行する。について書きます。


私は名古屋市職員になる前は、

行政職員がこんなにも法律と関わりの深い仕事だとは、まったく思っていませんでした。


名古屋市は当時、事務職については、行政一般、法律、経済の3つの試験区分があり、

私は法律枠で受験したので、憲法、民法、行政法と、法律の勉強は重点的にしていました。


でも、それは試験科目にそういうものがあるから仕方なく勉強しただけです。

きっと公務員試験のために同じように法律の試験勉強をしておられる皆さんも、

きっと同じ感覚でおられると思います。


ただ、今となっては、なぜ試験科目に法律があんなに含まれていたのかよく理解できます。

ズバリ、行政職員は、法律職です。


程度の差はあります。

でも、行政職員で「自分の仕事は法律とは関係ない」という人はゼロです。

(たまに、関係ないと本気で思い込んでいる人もいますが…)


ピンとくるでしょうか。ピンとこないのではないでしょうか。

少なくとも、受験をしていた時代の自分であれば、ピンと来なかったと思います。


そういう方は、「三権分立」のピラミッド。あれを思い出してください。

我が国は、法治国家であり、立法府、司法府、行政府のそれぞれが、法に関わっています。


その中で、行政府の役割は、法を執行することでしたね。

その部門の職員となることは、法を執行する仕事に就くということなのです。


法を知り、理解し、

そこに書かれていることを現実のものとするためには何が必要かを考え、

実際に頭と手足を動かしていくのが、行政職員の仕事なのです。


ちなみに私の今の仕事で言いますと…


農地法

農業振興地域の整備に関する法律

農業経営基盤強化促進法

特定農地貸付けに関する農地法等の特例に関する法律

市民農園整備促進法

農業委員会等に関する法律

都市農業振興基本法

都市計画法

生産緑地法

租税特別措置法

民法(特に契約や相続関係)


パッと思いつくだけで、これくらいの法律と仕事で関わっています。

農地法を始めいくつかの法律については、まさにその執行に関わっています。


ちなみに、こうした個別のジャンルの法以外にも、

地方自治法、地方公務員法、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法といった、

そもそも地方公務員として働く場合には必ずついてまわるようなものもあります。

とにかく、右を向いても左を向いても法という世界なんです。


ただ、結局のところ法を執行するって言われても、ピンと来ないですよね。

「法律って弁護士とか裁判所とかの話じゃないの?死刑執行とか?」的な。

次回は、もう少し具体的に書きたいと思います。

今日はこれまで。

名古屋市職員の鵜飼です。


公務員になろうかな、と思っている皆さん。

公務員って、結局のところ何する仕事なのか、考えたことはありますか。

もしこのサイトを現役公務員の方が見られているとしたら、

公務員って何する仕事なのか、考えられたことはおありですか。


そもそもの話、私が「公務員って」と、

公務員をひとまとめにして話してしまうこと自体が混乱のもとですね。

裁判所事務菅も国立大学法人も、「公務員受験」のジャンルですが、

今回はその辺はだいたいで読んでやってください。


とはいえ、「いろいろだよね」では記事になりません。

自分の仕事について書いてみます。

私は今の自分の名古屋市職員という仕事について、

「何する仕事なの?」と問われたならば、こう答えます。


 法令を執行する。

 そして、名古屋市の価値を高める。


前段は、行政職員については共通のことかと思います。

後段は、私が地方公共団体の職員であることによるものです。

(またこの先の人生、答えは変わるかもしれませんけど)


私もそうでしたが、公務員を目指す人がどんな仕事をするかについて、

法令を執行する。

ということを正面から考えていることは、あまりないのではないでしょうか。

名古屋市の価値を高める。

これも、果たして皆さんにとってピンとくる表現でしょうか。


今日はここまで。

「現役公務員キャリアサポーターズ」のサイトを開設させていただきました、

名古屋市職員の鵜飼洋一郎です。


「公務員になりたい人に、公務員のリアルを知ってほしい」

「民間を目指す人にも、公務員に目を向けてほしい」

という想いから、誰にも頼まれていませんが、皆さんをサポートすることを決めました。

どうぞよろしくお願いいたします。


さて、最初というのは何を書いたらいいのかわからないものです。

とりあえずタイトルには、

公務員を目指す人が基本的には言われないだろう事を書いてみました。


でもこれ、冗談ではありません。


これからお伝えしていきたいと思いますが、

公務員というのは、相当に特殊な仕事です。


安定、厚遇、ホワイト。

公務員になったら人生イージーモード。


公務員を目指す人が多かれ少なかれ、心に抱く「イメージ」ですが、

皆さんの長い長い職業人生を、こういうことだけで本当に公務員という職に捧げていいのか。

これは、本来はかなり覚悟のいる選択であるはずなのです。


私は、公務員の「リアル」を皆さんにお伝えしたいと考えています。

この「リアル」を知って、それでも公務員を目指すという方には、それをお手伝いしたい。

公務員を目指すのをやめるという方には、エールを送りたい。そう思っています。


皆さんがなんとなく公務員になることは、

市民にとって、行政にとって、

そして何より、皆さん自身にとって不幸なことだと私は思っています。


私にどれだけのことができるかわかりませんが、

どうかお付き合いいただければと思います。

今日は、ここまで。