【インタビュー】学生さん、公務員ってどうですか?その2

こんにちは。サポーターズ代表の鵜飼洋一郎です。

さて、今回も前回の投稿に続き、「学生さんに、公務員についてどう思っているのか聞いてみる」という、今から考えるとインタビューされる側からしてみたら「よく知らない人に『俺のこと、どう思ってるの?』って問い詰められた」ような、相当申し訳ないようなインタビューの書きおこしを掲載させてもらいます。

さて、お話をお聞きする中で「地方議員って公務員ですか」という、「学生さんは公務員の世界や制度は、そんなに知らないんだろうな」との先入観があった私からすると、とても意外な発言が飛び出しました。


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(Aさん)

地方議員って公務員ですか。


(うかい)

はい、そうです。会ったことありますか。


(Aさん)

あります。○○さん。


(うかい)

どういう議員の方ですか。市議とか、県議とか、国会議員とか。


(Aさん)

あ、市だと思います。

私の家によく来てました。


(うかい)

よく来てたんですか。


(Aさん)

来てました。


(うかい)

何をしに来てたんですか。


(Aさん)

選挙。たぶん選挙。

いや、普通に家に上がり込んでお茶してた。

あと学校のPTAに来てたりとか。


(うかい)

市議さんは色々やってますね。市議だからやるとか、地域密着ということでやるとか。


(Aさん)

卒業式とかコメントしてた。


(うかい)

ああ、来ますよね。


(Aさん)

「どうした、どうした」みたいな。「卒業式のおばさんが来た」とか。


(うかい)

議員の方は特別職といいまして、一般職と特別職というのがありまして、いわゆる選挙で選ばれたりだとか、通常の採用で選ばれたりしていない人は特別職。

公務員って言うと行政職員が思い浮かべられることが多いですが、色々な方がいます。

ただ、なぜかひとくくりに「公務員」とよく言われるんです。

民間の人に、「民間の人のイメージありますか」って言うことはないと思うんですけど、なぜか公務員だとその質問が成立するんですよ。公務員って300万人とかいるんですけど、いろんな職があるのに「公務員」って呼ぶと何かわかったような気になっちゃうことに僕は興味があるんですよ。


(Aさん)

公務員受験する人って公務員だったらなんでもいいやってなるじゃないですか。併願して。


(Bくん)

確かに。


(うかい)

そんな決め方で人生決めて大丈夫かって思ったり。


(Aさん)

警察官とか市の職員とか、

全然違うことになるじゃないですか。


(うかい)

そうなんですよ。試験の難易度的な話で言うと警察官を併願したりとかってあるんですけど。どうしても受からなきゃって思うと、そういう選択もあるんですけど、

それで受かって幸せになれるかって言うとね。


(Bくん)

なんとなく安定のイメージとか。

暇そうとか。


(Aさん)

ちょっと地味だよね。

静かで地味な感じ。


(うかい)

地味。ちなみに名古屋市の職員は何人くらいいると思いますか。社員。


(Aさん)

100ぐらい?


(Bくん)

200?


(Aさん)

でも何人いるんだろうね。


(うかい)

市の職員は、2万人おります。


(Aさん)

えっ!ヤバい。


(うかい)

2万人おります。2万5千人おります。


(Bくん)

それが市役所にいるんですか。


(うかい)

違います。市役所の建物じゃないところで働いています。


(Bくん)

そういうことかあ。


(うかい)

消防もそうですし、例えば、道路って使ってると日々壊れていくんですけど、そういうのをパトロールして直していくとか、土木事務所ってあるんですけど。あと、区役所とか。区役所でちょっと大きめのところとか、ちょうど200人くらい。


(Bくん)

そこも合わせてか。名古屋市役所って言って、あの市の建物の中かなって思って。


(うかい)

中だとどれくらいなのかな。でも、僕の課でも30人くらいで、ひとつの課で6課くらいあって180人として、それが庁舎で10階くらいで1800人。庁舎が三つあるから5000人くらいとかいるのかな。


(Aさん)

あ、私の友達が来るみたいなんですけどいいですか。


(うかい)

それはもう全然。来ていただけるんであれば僕は嬉しいです。



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インタビューなのに、お前がしゃべりすぎだろ!(すみません)

今回、やり取りをさせてもらってひとつ思ったのですが、公務員のイメージの定番である「暇そう」についてですが、これは本当に暇そうにしている方々も相当数いるかと思いますので一概には言えませんが、

「何をやっているのかわからない」

から来ているところが大きいんじゃないかと思うんです。


たとえば住民票の写し。申請書書いて、呼ばれるまで待って、呼ばれました、300円です、みたいな動きについて、一般の市民の皆さんはそこでどういう意味合いの何が行われているのか全く分からないと思います。この住所と名前を書いた申請書を渡して、それに対応する書類が出てくるまで、何をそんなに時間をかけることがあるのか、いや、時間なんかかからないだろう、暇なんじゃない?って感じで。


例えば、ファミレスでハンバーグ頼んでもう30分も待ってるのに出てこないって時に、

「ハンバーグ一つ出すのに何を30分もかかってるんだ!」

って思うとこの店ダメだなって思っちゃうのと同じ話…なのかな、よく分からなくなってきました。


しかし、私もかつて選管職員として選挙事務に関わっていましたが、市民の方から、

「投票なんてインターネット使って家から投票できるようにすればいいのに、なんでそういうことが市民のためにできないんだ」

というようなお叱りをしばしば受けました。それは行政からしたら色々な理由があって当然にダメでしょうという話なんですが、市民の方からすると、「なんでこんな簡単なことができないのか」と思うわけです。


じゃあこれを何とかしたいからと言って、役所の専門性の塊みたいな様々な仕事を一般市民の方に余すことなく理解してもらおうというのはナンセンスですね。でも、役人が市民の皆さんとの関わりの中で一つ一つの所作を、できるだけ丁寧にするのって、こういう点からしても大事だと思うのです。


しかし、第2回は、やっぱり私の一人語りが多くて面白くないですね。パンチのあるコメントをたくさんもらえたという点ではよりインパクトのある次回、最終回に続きます。

公務員キャリアトーカーズ

公務員が組織を飛び出て、色んな方とシゴトについてトークするボランタリーな活動です。

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